目標達成における、太陽と月

何かを新しく達成しよう!、と決めた時、
普通は「期限」を決めますよね。
今年は、とか、夏までに、とか。
試験に合格、といった場合には、期限=試験日が先にあり、逆算して「今何をする」を決めるものです。

あなたの目標は達成できていますか?
残念ながら…未達成だったでしょうか?
今回は、そういった目標設定の際の心持ちを、「太陽」と「月」に例えてみたいと思います。
 
 

期限は設定する or 設定しない

冒頭でも書いた、試験日など日程が決まっている場合以外、
皆さんは目標設定に対して「期限」を設定していますか?

設定するでしょ?、というのが普通なのかなと思いますが、
私は「設定しない」、ということが多かったです。と、過去形なので、今では設定しておりますが。。 

なぜ設定しないのか、というと
「必要な時に完成する」
というのが、基本原理
だからです。

たとえば
わかりやすいのは数字のある目標設定ー年収○○円、とか、体重〇㎏痩せる、とか。
仮に、「年収1000万円」を1年で達成する、と決めたとしましょう。
あるいは、具体的な数字の無い目標設定ー「魂の成長」とか「起業する」という場合など。

ゆめが無くなる話ですが
1年で達成という期限、ムチャな場合はどんなにアファメーションをしてもムチャなのです。
スッパリと縦割りするのであれば「達成できない」ということに。
とはいえ。
そうあっさり縦割りにできるわけではなく、実際は「1000万」とか「起業する」に必要なコトがしっかりと積み上げられています。
 

私たちが設定している「目標」とそれに対応した「期限」、
それらは全体の意識の数パーセントに過ぎない顕在意識から生まれたこと
です。
1000万円を達成するためには、起業をするのであれば、
今の自分には想像もつかないようなことが「必要」とされ、段階を踏まなくてならない、ということも出てくるでしょう。
だから「必要な時に完成する」ーいつでもその時期は「最短」で「最善」です。

なので、私は以前あえて「期限」をつけませんでした。
必ず必要な時に達成する、というベースがあるからです。

 

太陽にスイッチを入れる

必要な時に、最短最善で達成する、なら
別に期限は必要ないのでは?、となるところですが、

「期限は設定する」
このリマインダーを含めた数値目標が、私たちのなかにある「太陽」にスイッチを入れるからです。

以前、「来週のサザエさんは?」
でも書きましたが、ヒトは「切迫感」がないとなかなか動きが鈍くなるものです。
そうだよね、とマインドでは思いつつも、「いつかね」といったどこか他人事のような波動になっていると、その「いつかね」が自分に返ってきてしまう。

「太陽」は、自分から光を放つ外向きのエネルギー、
自分をどんどん社会へ出していく、対外との調和へと働きかけるエネルギーです。
「期限」の設定は太陽をプッシュし、「わかっているよ!今やっているからね!!」という太陽とのコンタクトにもなってきます。
「太陽」は、なんと言っても太陽系の中心、唯一の恒星ーリーダーシップや前に出ることが得意、
自分の中の太陽をフルに活かしてゆくためにも、随時「リマインダー」を行っていきましょう。
 

 

ゴールのその先

様々な目標達成、それは「1つのゴールに過ぎない」という見方も必要です。
認知行動療法である「ACTーAcceptance Commitment Therapyーアクト」は、科学的な心理療法であり、簡単に言うと「自分にとって大切なコト / それに沿った行動」を促す療法です。
私もこの考え方を基本としています。

アクトでは、自分にとって大切なコトを「価値」として、
終わりのない方向性、と捉えます。
その価値を優先し、もっと価値を謳歌するための、道中一つ一つの目標が「ゴール」です。

なので
またもやスッパリと縦割りするのであれば、
ゴール達成してもしてなくても良いし、なんとかなるのです。
自分の最も大切な「価値」は変わらず、薄まらず、無くならず「そこにある」。


まぁ… そんな簡単に割り切れないので、
実際はゴールが達成しなければー試験不合格とかであれば、悲しいし、挫折もするでしょう。
ただ、エネルギーの矛先は
試験合格、という1つのゴール達成なのではなく、
そのゴールの先にある、自分の最も大切な「価値」のために動いているということを
見失ってはいけません。
自分の顕在意識から生み出された「順序」が、最善で最短とは限らない。
ゴール未達成地点での悲しみはあっても、
その先の「価値」のために、着実に達成しているのですから。

   

月にゆだねる

さぁ、そこで登場するのが「月」です。
太陽が外向きのエネルギーなら、月は全てを受容し内側へと向かうエネルギーです。
これは
人事を尽くして天命を待つ
に、似ています。

人事を尽くすーこれは太陽の領域です。
自分のやれることは全部やった。
だからあとは
天命を待つーここで月の領域、
結果に執着せず、全て今までの自分の成果と天へ委ねて、穏やかに「待つ」。

ゴール達成できるのか/できないのか、に振り回されていれば、
ここで心静かには待てません。
ゴールではない、その先の「価値」を大事にするからこそ、変わらぬ自分でいられます。


現実的な話をすると、
「価値」に目を向け、そのための行動をせっせと太陽が進めていると、
自然と「次、これな」という、次のお題が現れてきます。
時には難題もありますが、自分の大好きな「価値」のためなので、
言うほど苦手でも嫌なことでもありません。
いわゆる楽しみながら、太陽は動き輝く、あとはゆっくりお任せして月夜を楽しむ、
な感覚で、人生が創られます。 

 

まとめ

人事を尽くして天命を待つ、ということわざを例に出しましたが
同じ意味で「果報は寝て待て」があります。
もとは、仏教から生まれた言葉で、仏教思想の「因果の道理ー因果応報」がベースです。

これを「寝ていれば良いー力まずにいこう、なんとかなるよ」というように、
本当に「寝る」と捉えている方も多いように感じます。
おみくじ大吉だもん、大丈夫だよね~、みたいな。


が、実際は「人事を尽くして」ーやることをやったら、あとは「寝る」ーちゃんと良因良果だよ、心配しないで、という意味です。

エネルギーの基本、出したものが返ってくるということが「良因良果」な訳ですが、
私たち自身が「小宇宙」と表現されるように、
自身の中の「太陽と月」をバランスよく保つことで、小宇宙全体のバランスもとれてくるのですね。

☉太陽を「寝ている」状態にしないためにも、
・しっかり数値目標をもって、日々の行動を
☽やることをやったなら、今度は月の出番、
・結果は委ねて、1つのゴールではなく、終わらない自分の「価値」を見据える

いかがでしたか?
皆さんの「目標達成」の際のぜひ参考にしてみてください。