消去法を選択する時

なにか物事を決定する時ー
選択肢が具体的な時もあれば、特になんにも浮かばないけれど、なにかを決めなくてはならない、といった時など、「消去法」で答えを見いだす、ということも効果的です。

ケースバイケースで、いろいろなモノの見方・捉え方はあるものの、今回はスピリチュアル的にみた「消去法の使い方」を解説していきます。

  • 時には必要 ⇒ 切替ポイントを持つ
  • なぜ消去?に一度向き合う ⇒ 大きな方向転換につながるのかも

自分を知る、という一つのキッカケとして活用してみてはいかがでしょうか? 

 

消去法とは

消去法(しょうきょほう)とは、様々な選択肢がある場合に、誤りや、あり得ないものを消去していき、最終的に残った選択肢を選ぶ方法。
(中略)
シャーロック・ホームズも自らの推理法を「全ての不可能を消去して、最後に残ったものが如何に奇妙な事であっても、それが真実となる」(When you have eliminated the impossible, whatever remains, however improbable, must be the truth.)と述べており、しばしば消去法を用いて事件を解決する。

消去法ーウィキペディアより

医学的に考えても、人は「ある」という利点よりも、「ない」というマイナス面に目が行きがちーということもあるので、「ない」から入っていけば、間口がどんどん狭くなり → 最後に残ったものを採用する…というのは理にかなっています。
 

実際、個人セッションを行っていても
「どうしても○○したい!」という具体性というよりは、「○○はしたくない!!」の方が多いようにも感じます。したくないことは決まっているものの、その先ーというご相談、ということ。
 
そういった、漠然とした中からの選択を狭めていく、というようなメリットもあれば、反面のデメリットもあります。
バランスよく使いこなす、ということを前提に、では「消去法」を掘ってみていきましょう。 

 

EmperorとEmpressの違い

皇帝の関連カードーAnger

まずは
ボイジャータロットカードを基に、「感情の違い」を見てみましょう。
大アルカナ4番は「Emperorー皇帝」のカード、その関連カードの感情は「Angerー怒り」です。
赤く燃え上がる”怒り”の炎ー粉々に割れたグラス、ぐにゃりとひしゃげたカップなど、お怒り感満載。
皇帝はいつも怒っている、という意味なのではもちろんなく、一国の主でもある皇帝は、「怒り」のエネルギーほどの強さを持って精力的に突き進む、といったイメージが表現されています。
言ってみれば、坂本龍馬的な「改革」を起こすような感じでしょうか?「怒り」というマイナスな感情をエネルギーとして、爆走していきます。

 

女帝の関連カードーLove

対して
大アルカナ3番「Empress-女帝」の、関連カードの感情は「Loveー愛」です。
自分自身 / 他人への愛情、ということもあれば「慈愛」といった意味合いも全て含んだ、広義での「愛」という感情です。
中心に描かれている、青色の魚は「闘魚」であり、本来は1匹ずつの水槽に入れないと戦ってしまうわけですが、「愛」というエネルギーの中では、闘魚ですら穏やかに泳ぐ、という感じです。
いわば、女帝は「母なる大地」に代表されるような「全てはわが子」という、愛情しかない、位の愛の人。時間をかけて、愛情をかけて、細かなことへも気を配りながら養育していく母のエネルギーです。

これら2つを比べてみても、行動を起こす元となっている感情が全く異なります。
Angerは怒りというマイナス、Loveは愛というプラスのエネルギーです。どちらの方が良い/悪いということなのではなく、重要なのは「切替ポイントを持つ」ということです。
 
怒りのエネルギーは、自分自身をも消耗しますから長期戦には向きませんし、愛のエネルギーと一言でいっても、その中には「見放す愛」もあるわけで、言葉からイメージされるラブラブ感だけともいえません。
 

 

マイナススタートのその先に

さて、今回のテーマは「消去法」ですから
プラスではなく、「マイナススタート」です。やりたくないこと、あり得ないこと、という「ない」から入っていくわけですね。

先の皇帝のエネルギーのように、マイナスのエネルギーを使い前進する、ということがメリットのこともありますが、ではデメリットなことは何か、と言えば、結局そこから離れられない、というより深い執着にも発展する点です。

 
個人セッションで、ポチポチ聞かれる言葉に「絶対○○したくない / しない」というものがあります。
そこだけ、妙に力強いです、本当にイヤなのだな、というのがよくわかります。

どうしようか、という迷いの中、でも「○○はしない」という消去法は既にスタートしています。こういった、やりたくない選択肢を初めから排除するのは普通のことです。
 
 
が。
これは、スピリチュアルで言うところの「恐れからの行動」、ということで、「愛からの行動」とは真逆です。やりたくない、見たくない道を避けて通っている。
二転三転するようで恐縮ですが、
それでももちろんOKです。今はちょっと無理だ…と感じたら、避けて通れば良い話。ここを掘り下げるには「手順」と「時期」が必要ですから。
 
 
が、OKとはいえ
いつも、いつまでも避けて通っていていい、という話でもない。
○○しない!と、恐れて避けて通る(選択する)と、それは北風と太陽で言うところの「北風」になってしまうので、先延ばしにすればするほど、結構風当たりが強くなる。
具体的に言えば、避けたつもりが、実はそのポイントに釘付け状態になっているような感じでしょうか。いつまでも、いつまでも縛られて、同じことをくり返し…の負のループにハマります。
 
 
対して
愛からの行動、というLoveの道を選択するのが、北風と太陽で言うところの「太陽」です。
離れたい、って必死で避けようとしなくても、先方からスルスルと絡まった糸がほどけていくように流れて、離れていきます。旅人が、サンサンと降り注ぐ太陽の下で、自ら上着を脱いだように。
 
 
ちょっと中身が入り乱れてきました。
では消去法、どのように活用していけば良いのでしょうか? 


 

消去法を使うなら

コレはない! / 絶対しない!!
という、圧倒的に強さを持つその全否定に、一度向かい合ってみることです。
 

なんで「ナイ」のか、どうしてしたくないのか、嫌いなのか、あり得ないのか??

恋愛を含む人間関係の場合には
自分の一面が見えたー自分って、○○がキライなんだ(自分の地雷)
相手の一面も見えたー私がキライな○○をする人

なるほど…
と、1歩進んでから「で、どうしようか?私どうしたい??」をもう一度問うてみると、前とは違う回答や選択肢が見えてくることもあります

 

もしかして…「パンドラの箱?!」
そんな、うっすらとした気づきがあるかもしれません。
今までずっと避けてきたのは…自分の持つ感情のパターンが原因なのかも?
人により、なにに対して潜在的に恐れを持っているのか、避けているのかはさまざまであり、潜在意識下に落とし込まれたものは「意識することができない」ので、気づかなくて当然です。
 
しかし
「北風」パターンになっているのカモ…と気づいたら、一度しっかりと向き合い、方向転換できる時と言えます

 
いつものパターンで行動している、という習慣化されたことを、チェンジするのはなかなか大変なことです。しかし、そういった無意識下にあることこそが、自分の「思い込み」「信念体系」として前面に出てしまい、自分の行動を、感情を制限していることも多いものです。
 

消去法でなにかを選択する時、スピリチュアルの個人セッションも活用しながら、一度幅を広げて自分の裏側も見てみて下さい。
新しい発見があるはずです。