月の威力ー満月の夜に

ほぼ毎月訪れる「満月」の日。占星術といった専門的な見方でなくとも、その光り輝く姿に、多くの人が魅了されているでしょう。不思議と眺めているだけで、心がゆったりと癒されるような感覚がありますね。

本日は2月の満月、スノームーン。また年内で最小の「ミニマムムーン」とも言われます。あなたに訪れる月のパワー、どんな働きかけがあるでしょうか?
タロットカードの「Moon」から考察してみます。

 

 

タロットカードで比較してみる

昔から満月にはさまざまなパワーがあると言われてきました。
1年に1回だけのサンゴの産卵も、満月日に近い日にちで自然と行われていますし、出生率は満月の日に多いようです。(私も満月生まれです)
対して犯罪率も満月の日に多い(狂気という意味である”lunacy”は、ラテン語の月ーlunaからの引用です)ーと、眼には見えないところで何かが動いている、動かされているという感覚でしょうか? 

 

The Moon.

タロットカードの元祖、ウェイト版タロットでは
ちょっとお月様が困惑顔ですね…
波も高く、オオカミ・犬、さらには水面下からザリガニまでが顔を出し、何かをお月様に訴えている…

そもそも、月が見えるのは「夜」
明るい昼間の「太陽」に対して、月は夜だから暗く、よく見えないしわからない。
また、太陽が「顕在意識」なら、月は「潜在意識」という、これまた不確かな、自分では意識できないー知らない領域とも言えます。

新月と満月、というサイクルが約1ヶ月周期で繰り返されており
太陽/月のバランスで言えば、満月は月のパワーが最大になる時。
月は、見えない、自分でも気づかない何かに働きかけ、それが顔を出し始める…そんな働きがあるようです。

 

ボイジャータロットのMoonでは、少々イメージが異なります。
美の女神アフロディーテが前面に、後ろにはアポロが控えていますが、お互いに目線を逸らした、ちょっとアンニュイな雰囲気ですよね。ラブラブ、という感じはありません。これは、女性性という受容性が優位である、ということの象徴でもあります。

オオカミが雄叫びをあげ、超意識感覚を持ち合わせるイルカが泳ぎ、潜在意識を表すスカラベ(コガネムシ)もムクムク起きだした…感情の波がゆらゆら揺れて、なんとも不安定な月の薄明り…

何かが目覚めていく、その光と恐れのハザマの様にも見えますし、
アフロディーテの穏やかな表情に、心が落ち着くのかもしれません。

Voyager Tarot-Moon



何かが動き出す

占星術な見方とは若干異なりますが、タロットカードからの解釈だと、月は自分の、周りの何かを突き動かす力があり、その見えない何かが形になるーその最大の日が満月です。
 

あなたの心の奥に潜む願望、閉じ込めていた想い、自分でも気がつかなかったことが自然と沸き上がります。
それはなんだろう??、と興味深いところではありますが、頭で考えるというよりも、月をぼんやり眺めたり、静かに瞑想をしてみたり…と、そんな時間を持ってみることで、自然と湧きがってきます。
すぐに行動に移す!とか、ひらめく!、とならなくても大丈夫。私の経験上からもしばらく(2-3日後くらい…?)経ってからゆるゆると降りてくることも普通です。コントロールしようとせずに、月のパワーにお任せしましょう。
 

新しい何かが動き出す、自分でも知らなかったことに気づきがもたらされる…そんなちょっとミステリアスな満月を、今夜もぜひ楽しんでみて下さいね。