「ない」ものばかりを探す脳

「あの人はなんでいつもそうなの?本当に愛がない!」
「あぁ、今日も全然片付かない!本当に時間が足りない!」
「何をやっても遅くって…本当に私ってダメだよね…」

そんな風に「ない」ことばかりを探してしまうことはないでしょうか?
「ない」ことへフォーカスしてしまうと、私たちの脳は「ない」ことを一生懸命探し始めます。
脳のGoogleエンジンに、「ない」、と入力した感じですね。

これは専門的には、
「RAS = Reticular Activating System」
日本語だと、「網様体賦活系」(もうようたいふかつけい)と言います。

私たちは、全てを見ているようで、認識しているものはほんの一部です。
では、それぞれ私たちは何をみて、何を見ていないのか?
それを振り分けるのが「RAS」の機能、フィルターのような役割です
自分が興味・関心のあることだけを拾って、関心事のみ情報を教えてくれます。
なので、人によって見える景色は全く異なります。

同じ道を歩いていても、パン屋さんに目が行く人もいれば、
喫煙可能なお店を見つけた人、髪がツルツルできれいだなーと前を歩く人に見とれた人、
日差しがぽかぽかで気持ちいいな、とうっとりしている人もいれば、日に焼けてしまう!、と慌てて日陰を探した人…
同じ時間・空間の人々を区切ってみても、皆見ているものも感じていることも違うのですね。

私たちは、自動的な「RAS」の働きにより、「興味のあること」しか見ていません
だから、「ない」「ない」「ない」と
「ない」に興味を持っていると、どんどんどんどん「ない」を探してきて
「ない」とことばかりが自分の周りに広がります

そんな「ない」ことばかりに囲まれてしまったら、
「あぁ、やっぱりダメなんだ…」と、さらに落ち込むことに。
悪循環に陥ってしまうのです。

「魔法の鏡」の第1歩は、「ネガティブワードは使わない」です。
「ない」という思考・発言は、「ない」という現実を生み出すからです

私たちが見ていること、覚えていることは、事実のほんの一部に過ぎません。
自身のRASを通して見えたことだけだからです。
そんなこと言ったって…
毎日の現実ではたくさんのことがありますが、
まずは「ネガティブワードを使わない!」からスタートしてみませんか?

脳のGoogle検索に、「なんで私はできないの?」から
「どうしたら、私は(もっと)早くできるようになるかな?」と入力してみましょう。
「できない理由」ではなく、
「できるための方法」が自分の周りに広がります。
見えなかったものが、きっと見えてきますよ。