どちらがえらい??太陽VS月

私たちは何かを判断する時、「優劣」という縦の考え方をすることがしばしばです。
買い物をする時はよりお得な方とか、より便利な方、あるいは毎日の仕事や雑務の「やることリスト」をどう取り組むか?という時にも「優先順位」をつけますね。
そういった思考法からのクセなのか、何に対しても好き/嫌いではなく「良い/悪い」という区別をしがち
ただ自分の価値観に沿っていないというだけでも、「ダメだ」というラベルをつけ、悪いものとしてしまうのです。
また、自己肯定感が低いと自分以外の周りを下げることで自分の位置を上げようとするーいわゆるマウンティングをしたりもします。
それもこれも良し、という横並びの見方なのではなく、縦列で並びを考えるので「上を見ればきりがなく」反対に「下を見てもきりがなく」、じゃあ自分はどこにいるのか?、を見た時に


・あぁ底辺だわ、不幸だわ、運が悪いから
と自分を否定してネガティブまっしぐらか


・私はあの人よりはマシ
と誰かを下げることで何とか自分の優位性を保つのか

そういった縦列で見た時、一番えらい人、上に立つのは誰なのでしょうか?
私の友人は、ご主人から「どっちがえらいと思っているんだ??」と言われたことがある、と言っていましたが、「えらい方」ってどっちなのでしょうか?
それはどういう風に決めるのか??
今回は、ボイジャータロットから「どちらがえらいのか?」を見てみたいと思います。

 

 

 「太陽」VS「月」
 
大アルカナ19番-Sun-太陽

ボイジャータロットの大アルカナ19番はSunー太陽です。
太陽は、言わずもがな太陽系の中心、唯一の「恒星」という
自身が光を放っている「発信天体」です。
つまり外側へ向かうエネルギーであり、男性性の象徴です。
(男性という性別なのではなく、全ての人が持っている男性性という性質です)
陰陽で言えば陽、明るく視覚的に見えることから顕在意識とも解釈されます。
太陽がいなければ、当然太陽系は成り立ちませんし、
地球は太陽からの程よい距離であることから、寒さに凍えることもなく、反対に熱すぎて蒸発してしまうこともなく、人間が生活できる環境が保たれています。

そして、大アルカナ18番はMoonー月です。
月は地球や、水星・金星といった惑星なのではなく、
その惑星の周りをまわる「衛星」です。
太陽系の中の、地球という惑星、の周りをまわる衛星が月。
月は太陽の様に自ら光を放つわけではなく、太陽の光を反射して輝くという「受信天体」であり、
外ではなく内側へ向かうエネルギーであり、女性性のエネルギーの象徴
陰陽で言えば陰であり、月が見えるのは夜ー暗闇といういことから、顕在意識に対して無意識である潜在意識とも解釈されます。
捉えずらい、見えずらいところから、神秘性とか霊感、直感なども表しています。

大アルカナ18番-Moon-月

 

 

 地球からすると、どちらがえらいのか?
太陽系は、太陽から近い順に「水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星」と並び、それぞれがそれぞれの公転周期を持ち、太陽の周りをまわっています。
地球で暮らす私たち、私たちにとって「太陽と月」はどちらがえらいのでしょうか?
 
太陽でしょうか。
太陽がいなかったら、そもそも太陽系が崩壊します。
じゃあ、月は無くても良いのか。
太陽あっての地球、そして地球の周りをまわるのが月なのだから
 
ところが、宇宙の仕組みはそう簡単ではありません。
結果的には、地球に人間が住み、暮らすことができるのは「月」のおかげでもあります。

  • 太陽からの引力のバランスが保たれるため、「潮の満ち引き」が現状のサイクルを保っています。
    月がいなければ、潮の満ち引きバランスが崩れることから、海の組成が変わり、ひいては大気の組成にも変化を及ばすようになってきます。
  • 地球は約24時間で1周、という自転の速度がありますが、月がなければこれが約3分の1になるとも。
  • 月は潮の満ち引きのように、規則性はあるものの常に留まることのない変化のあるものー水=感情のエネルギーでもあります。月がなければ、人の情緒へ与える影響も多大になるはず。

結局、「月がなければ地球は成り立たない
太陽も月も、順位があるわけではなく、相互協力をしながらお互いがお互いを必要としている存在ーその中でこそ、この地球で私たちは生活してゆくことができるのです。

 

 

  横並びの統合意識
 
大アルカナ6番-Lovers-恋人たち

優劣である「良い/悪い」という考え方は
上下関係を伴う「縦列」の思考です。
そうなると、相対的になり比較が始まることに

目指したいのは「統合意識」です。
ボイジャータロットの大アルカナ6番はLoversー恋人たち
というカードです。
恋愛のカード、とも読めますが、メインは「統合」、
すなわち男女とか、陰陽、砂漠とジャングルといった相反するものがカードには描かれており、それらが全部アリ、という考え方です。

良い/悪いなのではなく、基準は「好きか/嫌いか」です。
嫌いなら近づかなければ良いだけで、ダメだとか最低とか、存在自体を否定する必要がありません。
自分の価値観には合わなくても、いいね!ボタンを押す人は他に必ずいるからー必要なモノしかこの世界には存在しないのです。

ぜひ統合意識を身に付けましょう。
自分の好きなことだけにエネルギーを使えますし、そこから派生して同調するエネルギーのヒト・コトが自分の周りに集まり、ずっと生き易くなってくるでしょう。